素子の中で唯一といっていい生身の部分。当然、電脳化されておりネットワークに常時接続されている。超ウィザード級ハッカーである素子は、自らの電脳をさまざまな対象に結線し、危険な捜査を行ってきた。唯一の生身である脳は「脳殻」といわれるシェルに収められ、義体に収められている。脳以外はすべて超高額な人工のパーツで組み立てられている。
電脳化された人間はみな、首の後ろに有線での結線用のジャックが装備されている。ここにロックを差し込むと身体の自由がきかなくなる。首の後ろのジャックから伸びるケーブルを結線することで相手の行動をコントロールすることもできる。
素子は自らの直観的判断を「ゴーストの囁き」と表現する。ゴーストとは、個人を個人たらしめている“魂”のこと。素子はゴーストに従って行動していく。素子は各シリーズでそれぞれ「ゴーストの囁き」に関するセリフを口にしている。素子というキャラクターを象徴するセリフだ。
完全義体とは、文字どおり身体の全てを義体化していること。たとえば腕だけを義体化して重量物を持とうとしても、腕を支える生身の肩の部分が重量に耐えることができない。全身義体化することで初めて、怪力など「機械の体」であることのメリットを最大限に出すことができるのである。素子は、胎児の時点で化学テロに巻き込まれ、救助隊によって生まれる前に脳が全身義体に組み込まれた。また素子は通常の義体以外に、男女複数の遠隔操作義体を保有し、目的に合わせて使い分けることもある。素子は母親の胎内にいる時に化学兵器の事故に遭遇。生まれる前に全身義体化されたため、肉体の記憶を持っていない。
全身義体のため、リミッターを解除すれば、ロックされた多脚戦車のハッチをこじ開けられるぐらいの力は発揮できる。
ビル上からダイブしても無事着地できるなど、人間以上のパワーを発揮する。『ARISE border:3』では義体技師・ホセの手によって爆弾入りの脚に差し替えられたこともある。