某日、都内スタジオにて『攻殻機動隊ARISE』の第2話「Ghost Whispers」のアフレコが行われた。第1話のアフレコは、新たな『攻殻機動隊』離陸の瞬間ということもあって、現場には独特の緊張感も漂っていたが、第2話のアフレコでは百戦錬磨のキャスト陣が揃っただけあって、全体的にリラックスしたムードに。
第2話は、後の公安9課のメンバーの多くが一堂に会し、火花を散らすというファンにとってはたまらないエピソード。自然とキャスト陣の演技にも熱が入る。また実際に声が入ることであらためて内容がクリアになるシーンも多く、工学用語の発音から、読み上げる数字の桁数まで、第2話の竹内敦志監督と岩浪美和音響監督が中心になって、スタッフも丁寧に調整を入れていく。
そんな中、ちょっとしたハプニングが。ある名もない男性公安員のセリフに対して、録り直しのリクエストが出された。セリフだけ聞くととくに問題はないようだが「じつはこの人、おばさんなんです」と竹内監督。アクションの多い第2話は、アフレコ段階で未完成の画面も多く、そのためラフに描かれていた女性を男性声優が演じてしまった、というのがNGの真相。意外な録り直しに、アフレコブース内からは笑いの声が漏れていた。
長ゼリフや専門用語など、キャストにかかる負荷が大きいのが『攻殻機動隊』シリーズの特徴だが、前回に引き続き、第2話のアフレコもつつがなく終了。脚本の冲方丁は「相変わらずスムーズなアフレコで、微調整だけで済みました」と満足気な表情を見せ、黄瀬和哉総監督も「みなさん勘所がいいので、聞いていても楽ですね。思った以上に詰め込めた話数になったと思います」とこちらもリラックスした雰囲気。また今回初登場する公安9課メンバーに関しては「とくにこちらから注文したわけではないのですが、みなさん以前のシリーズのイメージに寄せてきてくれたと思います」と竹内敦志監督もコメントを寄せてくれた。
いよいよ集結する公安9課。ひと癖もふた癖もある連中が、スクリーン狭しと活躍するに日まであと少し。演じたキャスト陣も完成が楽しみと語るその仕上がりがどのような形になるか、ぜひ心待ちにしてほしい。(取材・文/野口智宏)
キャストコメントも近日アップ予定!お楽しみに!!