2013年6月7日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて、歴代作品の上映を行なう「『攻殻機動隊』電脳 ALL NIGHT」が開催されました。上映前のトークショーには『攻殻機動隊ARISE』シリーズ構成・脚本の冲方丁氏、同作の作画監督を務めた西尾鉄也氏、『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズで監督を務めた神山健治氏が登壇してトークを行ないました。
トーク前には『攻殻機動隊ARISE border:1 Ghost Pain”』の冒頭8分を特別上映。息を呑んで映像に見入る会場の空気に冲方氏は、「『ARISE』は皆さんのお力で、大変素晴らしい産声を上げたと思っています」と手応えを感じた様子。西尾氏は制作について「素子たちの若き日を描くので、素子はかわいく、バトーたちは青臭くを意識しました。旧作に参加してる僕らは、既に手に馴染んだ素子やバトーがあるので、それを一度捨てて作りなおす感覚がありました。」と裏話を語りました。『攻殻機動隊』新作の脚本依頼について冲方氏は「プロダクション I.Gのクリエイターは『攻殻』については一歩も引かないんです。個のぶつかり合いのような現場で、ここからこの作品が生まれてきたんだと思いました」と現場の空気感を語っていました。
ここで舞台に『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズの神山健治監督が登場。神山監督はつい先日『ARISE』を観たとのことで、「『攻殻機動隊』は情報量の多さが特徴だと思うんです。『ARISE』はTVシリーズより長い一話約59分ですが、2時間の劇場映画をのめり込んで見たようなボリューム感がありました」との感想が。
押井守監督から神山監督、そして『ARISE』へと作品が受け継がれていくことについて神山監督は、「僕は最初に『S.A.C.』を作る時、このシリーズには田んぼや瓦屋根が登場するよと言ったんです。押井さんの『攻殻』には香港、アジアらしさがあり、士郎正宗さんの原作にはもっと有機的で未来感がある建物が登場する。でも第2話で田んぼの中を走る戦車をみんな『攻殻』だと言ってくれたんです。『攻殻機動隊』は作り手の考える『攻殻』を受け入れる懐の深い作品で、それぞれの色を出しても芯はブレないんです」と語り、『ARISE』チームらしい作品作りへのエールを送っていました。
本イベントの全貌は、ぜひ6月21日(金)配信のニコニコ生放送でお楽しみください!
電脳ALL NIGHT収録映像上映会& ニコ生初!「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man」―番組概要
◆『S.A.C.』の神山監督と『ARISE』の冲方 丁の共演に注目! 第1部では、6月7日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて行われた記念イベント、『攻殻機動隊 電脳ALL NIGHT』トーク企画の収録映像を放送。ゲストに神山健治、冲方丁、西尾鉄也を迎え繰り広げられた、ふたつの攻殻機動隊スタッフによる「攻殻」トークをお送りします。
◆ニコ生初!『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man』生放送! 第2部では、ニコニコ生放送では初となる、TVシリーズ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』第1シーズンの再編集版となる『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man』を放送します。
URL:http://live.nicovideo.jp/watch/lv141172949
放送:6月21日(金)23:00~26:30
関連リンク:『攻殻機動隊ARISE』 ニコニコ特設ページ
http://ch.nicovideo.jp/channel/arise