7月4日(金)新宿バルト9にて、松田健一郎さん(バトー役)、新垣樽助さん(トグサ役)、佐藤恵さん(ラインプロデューサー/プロダクションI.G)、MCにアニメライターの小林治さんを迎え、トークイベント「CAST NIGHT」が開催されました。
*写真左から松田さん、新垣さん、佐藤P
改めて役を演じてみての感想
松田:「border:1,2ではバトーと素子は敵対する関係だったが、border:3でとうとうおなじみの感じになってきたので、この関係性を演じられるのがうれしい。自分が見て来たこれまでのシリーズの蓄積から(バトー像を)拾ってきて作り上げた。たいへんでしたけど楽しかったです」
新垣:「border:1には出演したが、2では出演がなく一度観客に戻っていたので、今回トグサに戻るのに不安や緊張がありました。
ラストシーンは素子にとってトグサが一番魅力的に感じる、こいつを仲間にしたいと感じるシーンだと思うので、そこで人間くさい慌てぶりを出すよう意識しました。
(奥さんと電話で話しているシーンでは)親密な感じを出したくて、アフレコの時もう一度やらせて下さい自分から言ったりしてこだわりました」
もし素子が上司だったら?
松田
良い点:「頼りがいがある。素子はスーパーウーマン。あれだけの男たちを従えてすごい」
悪い点:「突出しがち。素子だけ能力がレベルが違うので、自分で命令して自分で突出して、遅いと起こる(笑)」
新垣
良い点:「判断が早い。迷いがない」
悪い点:「コワい。すごいなと思いつつも、自分が失敗したときは報告しづらい。殺されちゃうかも(笑)」
佐藤P:「コワいけど、素子くらいの人がいた方が現場はまとまるのかな。この人に認められたい一心でがんばれるかもしれないし。このふたつがあればアニメーションの現場もうまくまわるでしょうね」
もし素子が恋人だったら?
松田
良い点:「頼りがいがある(先ほどと同じ回答)。守ってくれそう。どこ行くかと迷っていてもバシッと決めてくれそう」
悪い点:「忙しい。二人の時も仕事しているかと思うとちょっとさみしい」
新垣
良い点:「自分にしか見せない面を見せてくれる。仕事ではコワい面しか見せていなくても2人きりの時は甘えてくれたらそのギャップにグッと来ます」
という新垣さんの回答を受けて佐藤Pが「計算してやっている女性もいますから」とつっこむと会場から笑いが起こった。
悪い点:「コワい」
と、松田さん同様、前の質問と同じ回答に会場から笑いが。
「はっきりいって素子は彼女にしたくないですねぇ」と本音が漏れた新垣さんでした。
注目して欲しい2シーン
佐藤
「冒頭、バトーが素子にゴースト侵入キーを使われて顔を自分で殴るシーン。I.Gトップアニメーター西尾鉄也の原画と演出によるカットなのですが、ニヤニヤしながら「記録更新だな」と言いながらバトーの腕があがるのですが、感情を表現しているのではなく、素子に操られているからで、バトーがその腕を「ん?」という表情で見た次の瞬間殴られている。2コマくらいの芝居だが、計算され尽くされた芝居とユーモラスな演出で西尾さんならではの原画。ちなみに西尾さんの性格はバトーに似ている(笑)。
もう一点はクライマックスに近いシーンで、バトーとトグサが車に乗っているシーン。バトーが運転して、トグサが助手席に座っているが、これまでのシリーズではなかなかない状況。border:3ならではのシーンじゃないかと。これはなぜかというと、トグサの生身の直感なくして解決できない事件なので、トグサを頼って大事にしているからだと思います」
最後にみなさんからのメッセージ
「松田お馴染みの9課のメンバーがそろうまであと少し。
僕もみんなが集まっているシーンを見ると胸が熱くなってしまう。border:4でお会いしましょう!」
新垣:「素子に言われて一番うれしかったのは「お前の目はいま何を見ている」という台詞でした。border:4でもその生身の目を使って事件に取り組んでいく姿を見られると思います。シリーズ一貫して共通したテーマもありつつ、一作一作も楽しめる作品。border:4もお楽しみに!」
佐藤P:「現場はものすごい熱意を持って制作を進めている。border:4でついに攻殻機動隊メンバー揃います。ぜひご期待下さい!」
去り際に松田さんが、お手製“眠らない眼”を付けて手を振ってくれたので会場からは一段と大きな拍手が送られました。