ドメインが変わった真相が描かれるWEB限定オリジナルムービーを配信!
さらにスペシャルコラボコンテンツ「ロジコマAI学習」を公開!!
『border:2』上映に向けて、本日より『攻殻機動隊ARISE』公式サイトのドメインが、
これまでのhttp://kokaku-a.comから、http://kokaku-a.jpへと変更になりました。
また、ドメインが変わった真相が描かれるWEB限定オリジナルムービー「EPISODE:[.jp]」を公開!
WEB限定オリジナルムービー「EPISODE:[.jp]」では、『攻殻機動隊』初となる電脳ネットワーク
深部の世界が描かれ、ヘアスタイルや衣装を変更したオリジナルデザインの草薙素子や、初公開の
オリジナル敵キャラクターも登場します。
さらに、JPRSと攻殻機動隊のコラボコンテンツ「ロジコマAI学習」もスペシャルサイト
http://kokaku-jprs.jp/で同時公開。サイト内では、ロジコマAI学習テストと
題して出題されるドメインに関する問題に答えていくことでロジコマの学習度をチェックでき、
満点を獲得したユーザーには、攻殻機動隊オリジナル壁紙をプレゼント!
攻殻機動隊のキャラクターが多数登場する、ファン必見のスペシャルコンテンツを是非、お楽しみ下さい
Vol.02:テクノロジーの進化とフィクションの貢献──量子コンピューターはすでに投資対象になっている
いまはデジタル時代の“ベル・エポック”では?
角川アスキー総合研究所 遠藤諭 主席研究員
現代では“絵空事”のようにも思える技術が実現する先に、『攻殻機動隊ARISE』の世界が広がっていると遠藤さんは語る。
──攻殻機動隊の世界にいまの世の中が近づいているのは、フィクションが科学者たちに影響を与え、現実をドライブしているからではないですか?
遠藤 ルネッサンス期のレオナルド・ダ・ヴィンチの素描には、ヘリコプターとか計算機ではないかというモノも描かれていますよね。それが産業革命の時代になって、これは本誌の巻末コラムでも触れた話なんですが、ジュール・ヴェルヌ※1や米国の“ダイム・ノベル”とよばれた大衆小説で“発明”が人気テーマになってくる。
私は、その中でも“フランク・リード”(Frank Reade)という主人公が発明した“スチームマン”という蒸気機関式のロボットが好きなんです。19世紀の終わりごろから20世紀の初めは“ベル・エポック”と呼ばれています。カレル・ゼマンというあの時代を描くのがうまい映画監督も大好きです。蒸気機関で全部やるのはとても無理があるのに、じつにおおらかに自由に夢を見ている。
ひょっとしたら、20世紀の終わりから21世紀初めのいまは、“デジタル時代のベル・エポック”とあとで呼ばれるようになるんじゃないか。蒸気機関でロボットをつくるようなことを、シリコン半導体のノイマン型コンピューターを使って手仕事でプログラムを書いて動かしている。WindowsやiPhoneなんてモノが、飛行船のように顧みられるかもしれない。
※1 フランスの小説家(1828〜1905年)
──現代でも、“絵空事”のような技術が突然、実現することはあるかもしれないですね。
遠藤 そういうことですね。現実に、量子コンピューターというのは、本当に実用化できるのか、いつできるのかわからない分野だったと思うのですが、昨年10月、アマゾンのジェフ・ベゾスCEOとCIAの投資部門が、量子コンピューターを開発するカナダの企業に3000万ドルの投資をしました。D -Waveという名前のこの企業の製品は、グーグルとNASAが共同で進める量子コンピューター研究でも使用されることになっている。ちなみに、昨年のノーベル物理学賞は、量子コンピューターをつくるために重要な意味をもつ発見をした2人の研究者に贈られましたよね。
──実用化された場合、私たちにはどういう影響が?
遠藤 量子コンピューターの実現がもたらすのは、単にコンピューターの計算能力が飛躍的に向上することだけではない。今年1月の『フォーブス』誌でそれを書いていた人がいましたが、人間が世界中のあらゆる情報に一瞬でアクセスするなんてことも可能になるという意見もある。膨大な情報にリアルタイムでアクセスしながら、とるべき行動を決めるようになる。すると今度は「人間の脳や肉体がいまのままでいいのか?」となる。それこそ、まさに攻殻機動隊が描いている世界じゃないですか。
D-Wave社の公式サイト
http://www.dwavesys.com/
量子コンピューターの実用化を目指すカナダの企業。アマゾンやグーグルなど、名だたる企業と手を組んでいる
提供:バンダイビジュアル
Vol.3は8月2日(金)にアップ予定です。お楽しみに!
Vol.1はこちら
サイバー犯罪とハッカーのいま──〝攻殻〟の描く世界に現実が近づいている
角川アスキー総合研究所 遠藤諭 主席研究員
今回は、遠藤さんにテクノロジーやネットの現在から見る『攻殻機動隊ARISE』という視点で語ってもらった。
──『攻殻機動隊ARISE』では、〝サイバー犯罪〟が重要なテーマのひとつですね。最近のネットの在り方やセキュリティーについて、遠藤さんはどういう考えなんでしょうか?
遠藤 サイバーセキュリティーに関する問題が現実的になって、あまりにサラリとNHKの夕方のニュースなどで取り上げています。中国や米国がサイバー戦争についての発言をしていることも、すべてセキュリティーに関係しているのですね。
ところが、先日、北米在住の専門家とじっくり話をする機会があったのだけど、すでにネットワークは戦場だという見方になってきている。システム脆弱性についての情報を知ったら、日本ならIPA(※1)みたいな組織に申し出るのが常識だったのが、ある国の企業は、そうした情報を取得して国家に対して販売しているという。ネットセキュリティーの世界は、わずか数年前の常識でさえ通用しなくなっていますね。
──日本にもそうした変化はありますか?
遠藤 毎年、会津大学で開かれる〝パソコン甲子園〟という高校生向けのコンテストの審査委員をやっていますが、プログラミング部門の水準はどんどん上がってます。実際、数学系の雑誌をパラパラとめくったら「こないだ懇親会で話をしたあの高校生じゃん」みたいに、国際的なコンテストでも活躍する子が出てきている。彼らもきっと攻殻機動隊シリーズを観て育っているのだろうし、今回の新作も現実の延長線上にあると解釈できる。
そこでも話題にしていたのですが、昨年5月にモスクワで開かれた情報セキュリティーに関する国際会議〝Positive Hack Days 2012〟で行なわれたコンテストで、日本の大学生チームが9位に入った。日本のセキュリティーの世界としては画期的。これは、暗号ファイルを解読したり、模擬的にハッキングを行なう競技なのですが、つまり、ハッキングの技術がすなわち情報セキュリティーを確保するためにも必要なんですね。
──技術を追求するハッカーを目指す人も増えてます?
遠藤 そう。いま日本では、ハッカーが増えているという議論がある。その背景として、先ほどの情報セキュリティーの専門家はコンテンツの影響が大きいと指摘するんですね。ドラマ『ブラッディ・マンデイ』などの作品で、10~20代が興味をもっている。じつは、モスクワのコンテストに参加したチームの名前が〝Tachikoma(タチコマ)〟なんです。『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX』に出てくる多脚戦車ですよね。サイバー犯罪、国家と企業、そして個人も、攻殻機動隊の描く世界に現実が近づいている。そんな中で、今回の新作でスッとひと続きの歴史の中でとらえられる、いろんな意味でいまの時代に求められている作品とも言えますね。
※1 独立行政法人 情報処理推進機構
新登場メカ〝ロジコマ〟
↑ シリーズではおなじみのメカキャラが今回も登場。自身の指揮官を識別し自立支援する程度の発展型の人工知能は持ち合わせる。
迫力の肉弾戦シーンも!
↑ 草薙素子と肉弾戦を繰り広げる新キャラ・ライゾー。スピード感あふれる戦闘シーンの描写も、攻殻機動隊シリーズの魅力のひとつだ。
Vol.2は7月26日(金)にアップ予定です。お楽しみに!
7月5日(金)新宿バルト9にて、バトー役の松田健一郎さん、トグサ役の新垣樽助さん、クルツ役の浅野まゆみさん、プロダクションI.Gの西村プロデューサーが登壇し、トークイベント“電脳 CAST NIGHT”が開催された。
先ずは誰もが気になるオーディションについての話題からトークがスタート。
新垣さん「オーディション時は、役名どころか作品名も伏せられていました。ただ、似てるなと(笑)“電脳”っぽいワードも出てましたし。」とのこと。実は先入観なしに、新しいキャストの演技を見極める為、オーディション台本は役名が仮名にしてあったそう。黄瀬総監督の意気込みの伝わるエピソードだった。
続いてアフレコの話題では、松田さんが「坂本さんや新垣さんの演技を聞き、吹っ切れました。ものまねにならない自分のバトーに入っていくことが出来ました。」と語り、アフレコ現場での役者同士の裏話に観客の皆様も興味深げに聞き入っていた。
それぞれの配役に対するイメージは?という質問に対しては、
浅野さん「クルツのイメージは、ドミノを着々と並べている人。」と語り、今後の展開を予感させるような意味深な例えで含みを持たせた。
その後は恒例のプレゼント抽選会も実施され、満員のお客様と一緒に上映最終日の夜を盛り上げた。